耳鳴りに悩まされている患者さんでときどき
「頭の真ん中で鳴っています」
と言われる方がいらっしゃいます。
一般的に耳鳴りは主観的なものなので、
本人にしかツラさ苦しさはわかりません。
耳鳴りではなく頭鳴りと感じてしまうと
余計な悩みを多く抱えてしまいます。
だって、脳に何か異常があるから
頭の中で鳴るんでしょ?と思われています。
実際には、脳が音を聞くことはありません。
あくまで、耳から入ってきた音を処理して
言語化したり音楽の音として認識しています。
考えられることは「正確にどこで鳴っているかわかっていない」
ということだと考えています。
耳鳴り・頭鳴りは主観です。
よくよくお話を聞くと「耳の奥の方で鳴っている」であったり
「音が鳴り響いて共鳴している」ようだと表現されます。
治療をするにあたって頭鳴りと耳鳴りも原理は同じだと考えていますし、
言葉が違うだけで同じ意味だと考えています。
今の医療はとても細分化されています。
もちろん良い面もあります。時に細かすぎるがゆえに
スポッと原因不明という穴にはまってしまうことも多々あります。
からだの仕組みから冷静になって見直してみると、
ほんのささやかなことがきっかけとなって
耳鳴り・頭鳴りを作り出していると考えています。
人それぞれきっかけとなる原因は違います。
ひとつひとつを見つけ出し、改善していけば症状は変わっていきます。